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![]() 多様な電子取引サービスが利便性を高めていく中でシステムは分散化され顧客は、サービスを利用する為に様々なサーバーへログインする必要が増大している。とりわけ金融機関の各種サービス(ネットバンキングや国内・海外への送金、決済業務、為替や信用取引等)これは顧客のみならず金融機関内部でのオペレーションについても個々のデータ通信業務が発生し維持していく必要が有り業務も分散しているのではないでしょうか。 今後、日本企業の海外進出が以前にも増して進む中で顧客の利便性を高め送金や決済業務など金融サービスの高度化が求められる事は必至です。また、国際金融を取り巻く環境も複雑・多様化に順応する為にSWIFTなどの国際金融ネットワークもXMLデータに標準化され移行段階に入っています。国内の環境も日銀システムのフェーズ2を控えてシステム対応を迫られる中で全銀システムとの連携など対応しなければならない現実、そしてIFRS(国際財務報告基準)への対応など業務プロセスへの影響も少なく有りません。 システムサービスの統合は、既存システムを再構築して統合する必要は無い、と言うより時間的に無理だと考えています。 SWIFTでのMQやSFTP、国際VANでのデータ通信、汎用HOST機とのデータ通信など多様な通信を確立できる通信コンポーネントを保持しているEAI製品を導入しデータ通信のHUBとして機能するサーバーを構築するのであれば基盤データの統合は満たす事になり、将来(本格的な統合サービス)に備える事が出来るのではないでしょうか。既存システムを生かして顧客サービスを高度化する重要なファーストステップです。 EAI製品の導入での機能要件は、データ変換とフォーマット変換が主要機能となり業務機能は出来るだけ組み入れない方向がお薦めです。変換された送受信データを既存システムと連携する構成で充分だと考えます。 |
日本銀行は、2008年10月に第1期対応として(流動性節約機能の導入と外為円決済取引の完全RTGS化)を開始しています。今後、第2期対応として全銀システムとの接続により大口内為取引のRTGS処理の実施です。第6次全銀システム稼動(2011年11月予定)に併せて稼動を予定しています。 ※RTGS:即時グロス決済ともいいます。日本銀行が日銀ネットでの金融機関の振替による決済処理で、決済を1件ずつ即時に行う方法です。従来の時点ネット決済の方法では、1日の一定時間にまとめて決済を行います。その場合、1つの金融機関が決済不能となった場合、ほかの金融機関も影響を受けて決済できなくなり、システミックリスクに陥る恐れがあります。それを解決するために、2001年1月から導入された方式です。 日銀システムの詳細 三菱東京UFJ銀行の対応 日銀システムへの対応SIerの情報 金融業界(銀行・証券・投信・カード)のシステム改修事案は、来年以降、対応を迫られ本格化すると考えています。 制度(法律等)上での強制案件のひとつにIFRS:国際財務報告基準に準拠する(2015年前後)というものが有ります。これは会計の国際標準化に対応するもので上場企業とそのグループ会社が対象になりますが昨年から実施された内部統制(J-SOX)の対応コストの2.6倍とも言われています。対応検討もしくは対応開始している企業は、まだ3割程度で多くの企業は、様子見といった状況です。 明確な詳細も決まっていない部分も多々有りますが今まで報告義務が無かった経理項目や会計処理の対応が必要となる事は明らかです。これは、業務フローが変わる事を意味しシステム対応も少なからず改修する事になります。SAPのR/3などを改修すれば済む内容でない事を認知する事からスタートする必要が有ります。内部統制では文書化や承認行為が主流の対応でしたがIFRSでは、業務システムの対応が発生するので内部統制への影響も加算されます。 不況で案件の無いシステム業界ですが今こそ対応する絶好のチャンス(顧客・開発双方)で後手に回れば割高なコストになるでしょう。 (編集:杉本伸一) |
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